葡萄 [日記]
東京H市に住む義姉(妻の姉)が葡萄と梨を送ってくれた。
とても甘い葡萄とジューシィな梨だ。
友人達からも、今年の東京の暑さは酷いと聞いてはいるが、こうして秋の味覚が
東京から届いた。
昭和30年代中頃、僕の育ったA区・・私鉄の駅の回りには沢山の建て売り住宅が
できはじめていた。しかし一歩離れると、まだまだ田圃と畑だらけで、農家が点在
しているような風景だった。級友達には農家の子たちもいた。学校帰りに農家だっ
た友人宅に寄る。そこは別世界 にわにはにわとりごや、柿や葡萄が植えられてい
る。何月頃だったのだろう? 庭の葡萄棚に沢山の実がぶら下がっていた。物欲し
そうにしていたのだろうか? 葡萄を一粒だけ摘んでくれた、とても美味しかった。
もっと欲しい・・・食べたいと思った。何故か悲しくなった。
そうそう あの時は大人になったら葡萄を植えてある家に住みたいと思ったなー。
ウーン実現していない。
その後の土地ブーム。農家の子供だった友人達は皆 20歳そこそこでかなりの
資産家になった。土地成金と言うヤツ。とても恵まれていて、大きな家を建て住み
高級車を乗り回し呑み・食い歩き・・それなのに何が不満なのか? 僕には分から
ないけど、もう一つ何か・・・足りなかったのだろう? 何をしても不満げに見えた。
不摂生な生活をしていた為か、妻子がいたのに、若くしてあっけなく病死したヤツ
がいた。あれからもう40年近く経つけれど、相変わらず僕はビンボウです。
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